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2012/6/12 火曜日

大阪における自治の危機の現状とその克服に向けて(12年6月12日)

Filed under: オピニオン — 編集部 @ 13:49:28

1.はじめに

2011年11月27日に執行された大阪府知事、大阪市長同日選挙(いわゆるW選挙)において、大阪維新の会が勝利をおさめ、松井一郎大阪府知事と橋下徹大阪市長が誕生し、約半年が経過しようとしている。両首長と維新の会は、マスコミの世論調査に示される高い支持率等を背景に、選挙戦において掲げた諸政策を強引ともいえる政治手法で推進しつつある。しかし、有権者はこれらの政策のすべてを支持したわけではない。また、府民・市民の圧倒的多数の支持を得たわけでもない。

例えば橋下市長は750,813票を獲得したが、522,641票を得た平松前市長との比率は59:41であり、有権者約200万人に対する橋下票の比率は約37.5%にすぎない。にもかかわらず選挙の勝者の主張こそ「民意」であるとし、対話と協調の姿勢を欠いた強権的な政治手法で、市場原理主義に純化されつつあるその政策を強行しようとする姿は、大阪府市の地方自治とりわけ住民自治のルールを著しく棄損し、社会的共通資本である公共サービスの解体を招来するものとして批判せざるを得ない。

本来、政権担当者が政策を推進するにあたっては、議会や住民組織、労働組合をはじめ各関係団体とルールに則って協議を尽くし、合意形成を図りつつ推進すべきであるが、両首長はこれらの関係団体を一方的に「既得権益」層と決めつけ、「スピード感」や「決定できる民主主義」などを標榜し民主的手続きを否定し、強権的な政権運営を行っている。一方、全国政党は国政における政治不信が深化し、与野党通じて支持率が低迷していることから、国政進出への意欲を隠さない維新の会に対し、政策的な対抗軸を提起できず、大阪都構想実現に向けた地方自治法改正への対応など、すり寄りとも受け取れる動向を強めている。

また、労働組合に対して不当労働行為の疑いが極めて濃厚な対応を繰り返し平然と行うとともに、極めて政治的な更迭人事を弄し、また「職員基本条例案」議論などを通じて管理的懲罰的な人事管理を既定路線化することで、自治体職員が政策についてものが言えない体制を築いてきている。市民活動団体やNPOなど新しい公共の担い手たちも、両首長の地方政権運営に疑問と疑念を持ちつつも静観を強いられているのが実態である。

既に維新の会は次期総選挙における国政進出を宣言し、候補者選定に向けて「維新政治塾」を開設するとともに、国政におけるマニフェストともいえる「船中八策」策定を発表するなど、大阪発の自治と民主主義の危機は全国に波及する情勢にある。現実に進行しつつある大阪における自治の危機の実態を分析し、これに対抗しうる広範な市民運動の創出に献身することが、一度はローカルポピュリズムの台頭を許した大阪の民主主義勢力の責務である。以上の認識に立ち、以下の代表的な論点に絞って、大阪における自治の危機の実態分析を行う。

続きは、 「大阪における自治の危機の現状とその克服に向けて 」へ

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大阪における自治の危機の現状とその克服に向けて
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