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2016/3/25 金曜日

交野自立センター労働組合:障害者の自立を支援「その人の人生を左右させる責任のある仕事なんです」

カテゴリー: 活動報告 — 編集部 @ 15:04:10

交野自立センター労働組合(以下、交野自立労組)は、障害があり支援が必要な人に、就労や自立をするための訓練を行う、大阪府肢体不自由者協会・交野自立センター、交野自立センター通所部、相談支援センターかたの、大肢協交野ヘルプサービス、大肢協コミュニティホームズ交野、障害者相談支援センターかたので組織された、60人の組合です。

「その人の人生を左右させる責任のある仕事なんです」と語るのは、交野自立労組の中本達也執行委員長。

同施設では就労支援などをはじめとした、障害を持つ方への自立をサポートすることが主な業務となっています。現在、80人を超える人が在籍しており、うち20人は寮生活をしています。入寮している人は、さまざまな事情を抱えており、将来、グループホームや一人で生活できるよう、日々トレーニングを行っています。

ここでは2011年4月より、「おり姫ベーカリー」を立ち上げ、パンを焼き、販売する作業を行っています。現在、この作業が利用者の工賃を支える大きな柱となっています。できあがったパンは、市役所、公共施設、学校、老人ホームなどで販売されています。
パン事業に乗り出したのは、基幹となる大きな仕事がなくなったのが始まりです。新たなパン焼成事業を立ち上げるにあたり、大手パンメーカーの山崎製パン株式会社の協力を得ることができました。まったく初心者の職員は1週間の研修を受け、利用者と一緒にパンを焼くことができました。当時を振り返り中本さんは「(研修は)本当にきつかったですよ」と笑顔で語りました。現在では事業も軌道に乗り、1日に1000個近い数を作る日もあります。しかしパンの売上は思うように上がらず、「販路の拡大と新たな作業種目の開拓が急務」としています。

1日1000個近く作ることも

すべては利用者のため
組合員全員の努力で発展めざす

同センターでは、軽作業も行っています。利用者には出勤率や作業能力などに応じて工賃を支給しています。中本さんは「大阪府は全国に比べ、工賃が低い。自立センターもまだまだ低い状況」と述べ、これを少しでも引き上げていくことが大きな課題と認識しています。

利用者は就職や生活の場が見つかれば施設を退所します。中には就職したものの離職してしまう人も。同センターでは、悩んだり困ったりしたときに相談ができるように訓練を重ねています。中本さんは「たとえ障害を抱えていても、社会に出ると一人の大人として扱われることが多い」と述べ、困難に対処できる力を身につけられるよう、日々支援を行っています。

業務では大変なこともたくさんあるが、「すべては利用者のため」と組合員全員でがんばっている。交野自立労組では、組合員の離職がとても少ない。中本さんは「大変だからこそ、快適な職場にするために経営側と熱い激論を交わしている」と述べました。先般の団体交渉では組合員の団結で、非常勤職員から正規職員への転換を勝ち取っています。

中本さんはサービス管理責任者として後輩への指導にも熱心です。資格取得に向けて自己研鑚にも努めています。中本さんは最後に「(センターには)組合が必要です。組合を発展させることで、利用者さんの権利を守り成長につなげていくことができる」と力強く語りました。

利用者は、困難に立ちむかえるよう訓練を重ねている

 

2016/3/24 木曜日

大阪交通労働組合:昼夜を問わず不断のチェック/運行に不可欠 縁の下の力持ち

カテゴリー: 元気情報Box — 編集部 @ 20:19:36
大阪交通労働組合(以下、大交)は、2月26日、大阪市営地下鉄の天王寺・なんば・梅田など、主要9駅と2つのバスターミナルで、「安心安全輸送のための保安」をテーマにした組合の政策リーフレットを配布しました。
今回のテーマは、運行に不可欠である縁の下の力持ちの保安に関することです。安全運行で欠かすことができないのが保安であり、昼夜を問わず不断のチェックが行われています。大交では、市営交通を安全安心に利用してもらうように、駅やバス停、車両やトンネル内に異常がないか常に点検しています。また、南海トラフ大地震や大規模洪水に備えた浸水対策も重要課題として対策を強化しています。
今回のリーフレットでは、保安を支える職員を紹介していま。このリーフレットは、年2回程度、大交が発行している市民むけの政策集です。ここでは、組合員の職場での取り組みやお客様に対して、快適に利用してもらうための取り組みを紹介しています。

 

2016/3/12 土曜日

東日本大震災から5年:いつか戻るその日のために

カテゴリー: 元気情報Box — 編集部 @ 14:44:33

大熊町役場 愛場さん
「自分にできること全うしたい」

原発事故から5年が経過した、3月12日、福島県郡山市で開かれた「原発いらない県民大集会」で福島県大熊町の現状を大熊町役場 愛場 学さん(自治労福島県本部青年部常任委員)が報告しました。愛場さんは「大熊町が未曾有の原発事故から復興を成し遂げた町となるよう、いつか大熊町に戻り、自分にできる事を全うしたいと思う」。そして、このような過ちが、二度と繰り返されてはいけないと強調しました。

2011年3月11日に発生した東日本大震災および福島第一原子力発電所の事故により、大熊町の全域が避難指示区域となり5年が経過しました。

震災直後は、町内全域が警戒区域に指定されました。震災直後は、一時帰宅も厳しい状況でしたが、2012年12月に、年間の空間放射線量に応じて「帰還困難区域」「居住制限区域」「避難指示解除準備区域」の3区域に再編されました。帰還困難区域は、今も許可証がないと立ち入りできません。一方で他の2区域は、日中に限り自由に立ち入りができるようになりました。

避難により、もともと一緒に住んでいた家族が別々に生活するという状況が多く生み出されています。夫は仕事の関係で一人暮らし、妻と子どもは放射線への不安から放射線の影響のない県内外へ避難するなど、さまざまな状況によって家族が分断されているケースが多い。愛場さん家族は、避難当初、郡山市に近い三春町にある中学校の体育館に避難しました。当時、生まれて4カ月の乳児がいたため、家族は他県へ避難しました。その後、お互い離れての生活が数年続いていくうちに、家族は避難先での生活に慣れ、福島県には戻らないと決心しました。先の見えない避難生活により、もう大熊町には帰らないと決め、避難先で新たな生活を再建している人が増えています。

かつてのにぎわいが消え、静まりかえっている商店街
かつてのにぎわいが消え、静まりかえっている商店街

長期化する避難生活
課題は山積

愛場さんのような家族がいる一方で、高齢者は住み慣れた大熊町への帰還を望んでいる方が多く、今も仮設住宅や復興公営住宅、民間アパートで生活をしています。震災前は家族で団らんし、畑仕事や散歩をすることでストレス解消になっていました。しかし、震災により家族と離れ、慣れない避難先で閉じこもりがちになり、体調を壊したり、認知症になってしまう高齢者も増えています。

長期化する避難生活の苦しみに拍車をかける問題が、中間貯蔵施設の建設です。今回の原発事故で発生した放射線に汚染された物質を数十年間保管する中間貯蔵施設の建設は、帰還の妨げとなっています。しかし、中間貯蔵施設がなければ県内外で除染した際の汚染物質の保管場所がなく、いつまでも復興は進みません。そのため、町民のなかには中間貯蔵施設の建設を容認する意見も出ています。住民は、先祖から受け継いできた土地に住めなくなるばかりか、避難の原因となった原発事故による汚染物質を保管するため、その土地を失なうという残酷な現実に迫られています。

愛場さんは「原発事故により、町民は住み慣れた土地を奪われ、地域の人間関係を壊され、家族も壊された」と語っています。しかし、「震災直後、全国の方々のあたたかい支援を受けて、凄く励まされた。そして今も、いろいろな支援を受けながら大熊町は頑張っている」。

この地域に限らず、福島第一原子力発電所事故により、今までの当たり前を全て失ってしまった住民は数えきれません。

廃炉作業が進められている福島第一原発
廃炉作業が進められている福島第一原発